こんにちは。
女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」への投資を巡る問題で、スルガ銀行の新たな社内調査の結果、数十人規模の行員が「書類改ざん知りながら融資」していたことが11日判明したそうです。
この発表について、あなたはどう思われたでしょうか。
私の個人的な感想は
「知ってた」
案の定、やはり「知っていたのか」という印象です。
「知ってた」とは
「知ってた」とは予想していた通りの結果が出た時に使用する言葉のこと。
元ネタはインターネット掲示板5ちゃんねるの板の一つ、なんJ(なんでも実況J(ジュピター))で2010年頃から多用されるようになった。
例えば、快打があまり期待できなさそうな打者が案の定凡退した際、あるいは投球内容が芳しくない投手が予想通り打ち込まれて炎上した際、その結果をあたかも全て悟りきったかの如く「知ってた」というような使い方をする。
冗談はこれくらいにしてここからは本題。
今回の調査では、販売業者からの「接待」「キックバック」を受けていたとい回答があったり、預金残高が30万円しかないのにスルガ銀行への提出書類では6000万円に水増しされたなど改ざんの事例が多数見つかるなど、「行員は不正に関与していない」という、これまで銀行の説明を覆す内容が露見しており、スルガ銀行は「組織ぐるみで詐欺の片棒を担いでいたのでは」といわれてもいたしかたないような状況に追い込まれています。
今回は、シェアハウス「かぼちゃの馬車」事件とスルガ銀行の今後について考えてみます。
「かぼちゃの馬車」事件でスルガ銀行はどうなるのか?
今回の調査結果を受けて、今後、スルガ銀行はどのような危機に直面するのでしょう。
東証後場寄り「スルガ銀行」は一段安
今回のスルガ銀行の報道に、株式市場は敏感に反応。昼過ぎに「販売業者が借り入れ希望者の年収や預金額を水増しし、融資を受けやすくしたことについて『審査書類の改ざんを知りながら融資した』との回答があった」と報じられたことが嫌気されて、東証後場寄りで「スルガ銀行」の株価は一段安となりました。
このまま下がり続けるようであれば、株主からの経営責任の追及は間逃れないでしょう。
5月15日に社内調査結果を発表する見込み
スルガ銀行では今回の調査結果について、「第三者委員会も選択肢の1つ」としてアンケート結果を精査の上、きちんと調査し、2018年3月期の決算発表を予定する5月15日にも公表するとみられています。
なお、2018年3月期決算については、事件の影響による焦げ付きリスクで与信費用がかさむとして利益予想を220億円下振れさせ、連結最終利益は210億円(従来予想は430億円)と見込んでいます。
シェアハウス所有者の弁護団は5月14日にも刑事告発に踏み切る
オーナー(物件所有者)側を支援しスルガ銀行との交渉に臨んでいる弁護団は、5月14日にも、預金通帳のコピーの改ざんに関わったとしてスルガ銀行員や不動産販売業者を私文書偽造や変造の罪で刑事告発すると表明。今後、さらに証拠が集まれば、詐欺や背任などの罪で告発することも検討しているそうです。
オーナーの債務減免についての議論はこれまで平行線をたどっていますが、今後の流れ次第では「スルガ銀行が主導的な役割を果していたのではないか」とさらなる窮地に追い込まれる可能性もありそうです。
まとめ
静岡県沼津市に本店を置くスルガ銀行は、創業130年の老舗地銀は、預金残高4兆760億円、貸出残高3兆2860億円で地銀中位の銀行でながらも、貸出金利回り3・6%と抜群の収益力で、森信親金融庁長官から「高収益なビジネスモデル」を高く評価されることもありました。
しかしその「高収益なビジネスモデル」がスマートデイズと組んでの詐欺的なものだったとすれば、今回の事件におけるスルガ銀行の「貸し手責任」は免れず、これまで築き上げてきた信用も大きく失墜してしまいます。(その余波で、信用凋落してしまった森信親金融庁長官は少し気の毒な気もします。)
投資したオーナーの被害金総額は1000億円を超えると見られており、シェアハウス「かぼちゃの馬車」をめぐる問題は、スマートデイズという詐欺会社と金融機関スルガ銀行が関与した大型経済事件の様相もみせてきています。
すでに自殺者も出ている「かぼちゃの馬車」事件。関与の状況によっては
スルガ、銀行やめるってよ
と長い歴史に幕を降ろすことになってしまうのかもしれません。
シェアハウス「かぼちゃの馬車」事件とスルガ銀行の今後についての考察は以上です。
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