こんにちは。
あなたは自分の人生の中で、同じような出来事に何度も遭遇することはありませんか。
私たちの人生は、千差万別。じつにさまざまな出来事が起こります。それなのに、あなたは自分の人生についてこんなことを感じたことはありませんか。
「私って、なんかいつも〇〇なんだよね」
「私の人生、いつも〇〇だわ」
この〇〇の部分は、あなたの人生で何度も遭遇する出来事を入れてみてください。
例えば
・大事な場面では必ず失敗する
・一番の望みは決して叶わない
・良いことがあると必ず悪いことがある
・自分だけが損な役回りを引き受けてしまう
・お金を持つと愛する人と別れる
etc
繰り返し遭遇する出来事は、なにも悪いことばかりとは限りません。もしかしたら
・最後には必ずうまくいく
・友人や仲間に恵まれる
・運がすごくいい
・お金には困らない
etc
というような素敵な人生を過ごされている方もいらっしゃるかもしれません。
でも、たくさんの人がいるのに、どうして人によって遭遇する出来事に偏りができてしまうのでしょう。じつは、それはあなたの思考や行動がそのようにパターン化しているからかもしれません。
1度きりの人生。できればより良いパターンで過ごしたいですよね。
今回は、より良い人生にするために「自分の人生のパターン」を変える方法について考えてみます。
どうして人は同じパターンを繰り返してしまうのか
そもそも、私たちはどうして同じパターンを繰り返してしまうのでしょう。
人によっては「わかっているのに」同じような失敗を繰り返してしまう人、自分では「やめたい」と思っているのに抜け出せないでいる人もいます。
じつは、これは幼い頃からの経験によって潜在意識に刷り込まれた「信念体系」が影響しています。
人は生まれて一番はじめに置かれる環境から様々な情報を得て、生きていくための術を身につけていきます。それは、そのままその人の「信念体系」として確立していきます。
「三つ子の魂百まで(幼い頃の性格は、年をとっても変わらない)」ということわざにもあるように、人はおよそ3歳までには、強固な信念体系を確立し、信念体系を通じて世界を把握するようになるといわれています。
この信念体系の確立にあたり、特に大きな要因を締めるもの、それは「親子関係」です。
例えば、親のいうことをよく聞き、親の期待に応えなければ愛してもらえない、という環境で育った子どもは、「他人から認められなければ、自分には価値がない」という信念を持つようになります。
そうした人は、大人になってからも周囲から認められようと頑張り続けてしまうことがあるようです。
一方で、親から無条件に愛された子どもは、自分の価値観に疑問をいだくようなことなく、世界は愛に満ちているという信念を持つかもしれません。
幼少期に周囲の大人から疎外的な扱いを受けた子どもは、他者に自分の存在を認めてもらうために、相手の嫌がることや、非社会的なことを行って、相手の気を引こうとしてしまうこともあります。
聞き分けが良く手のかからない子どもが、万引きなどをしてしまうのも、誤った信念が原因かもしれません。
幼少期にいつも親にそっけない態度を取られた子どもは「親にはあまり甘えない方がいいのかな」という信念を持ち、大人になっても他人の顔色を伺い、頼ったり甘えたりすることに罪悪感を感じるようになってしまうこともあります。
幼少期に虐待を受けた子どもは「自分が我慢すればいいんだ」という信念を持ち、幸せになることに罪悪感を感じる、自己犠牲的な大人になってしまうかもしれません。
もちろん、認知の仕方は人それぞれなので、親の言動をどのように受け取るかは子どもにより様々に異なります。
ですが、親から
「すごいね」
「さすがだね」
「いいね」
といわれながら育った子どもと
「何やってるの」
「はやくしなさい」
「ちゃんとしなさい」
といわれながら育った子どもでは、確立される「信念体系」が大きく異なるのは容易に想像できるのではないでしょうか。
この信念体系が、あなたの人生をより良いものにしているのであれば、あなたはそれを変える必要はありません。
でも、もしあなたが、今幸せを感じられていないのであれば、あなたの信念体系が悪いパターンを繰り返してしまっている可能性があります。
幼少期から潜在意識に刷り込まれた「信念体系」が、あなたの行動を縛る枷となってしまっているのです。
あなたの人生のパターンを変えるには、あなたの持つ信念体系を変える必要があるのです。
信念体系が歪める世界
私たちは信念体系を通じて世界を見ています。この際、信念体系は『レンズ』のような役割を果たしています。
例えば、レンズにサングラスのように色がついていれば、世界は暗く見えてしまいます。
また、レンズがどんなものをフォーカスする(焦点を当てる)のかによっても、あなたの見る世界は変わってきてしまいます。
『進撃の巨人』に「この世界は残酷だ… そして…とても美しい」というセリフがありますが、もしあなたが「世界は残酷だ」という信念を持っていた場合、あなたは世界の残酷な面ばかりをフォーカスしてしまいます。
そして、そのようにして世界の「残酷」な面ばかりを見てきたあなたにとっては、「世界は残酷なものだ」ということは、まぎれもない真実となっていきます。それはあなたがこれまでの人生で実際に見てきた事実なのだから、そう考えるのも当然です。
一方で「世界は愛に溢れている」という信念を持った人にとっては、世界はやさしさ・いたわり・慈しみに包まれたものとして見えています。それもそのはず。その人は世界の愛に溢れた面ばかりに接して生きてきたのですから。
このように、あなたの見ている世界は、あなたの信念体系を通じて見える世界に過ぎません。そして、あなたの周囲の人たちも、同じようにそれぞれの信念体系を通じて世界を見ています。
私たちは同じ世界に生きていても、一人ひとりはまったく異なる世界を見ているのです。そして、それぞれの人は、自分が見ている世界こそが真実だと信じているのです。
私たちがありのままの世界を見るには、信念体系というレンズを外さなければならないのです。
自分のネガティブな信念=思い込みに気づく
信念体系は、幼少期にあなたが親の関心を引き、親の愛を得ようと身につけ、体系化したものです。
いわば自分が生まれてきた環境でなんとか生き抜こうとしいう子どもの生存本能によるもので、信念体系の確立にはこの幼少期の環境、特に親の存在が大きな影響を与えるのは前述の通りです。
そのため環境によっては、生き抜くために「自らの行動を制限することで、親の愛を必死で得ようとする」ような、本来、自分が望まない信念を確立していることもあります。
「生き抜くためには、〇〇しなければならない」
これは、あなたにとっていわば子どもの頃の「思い込み」なのです。
しかし、あなたが望む望まないに関わらず、環境や親からの影響を受けてインプットし体系化した信念(思い込み)はあなたの人格を形成し、あなたは無意識のうちにその信念体系をベースとした人格が望むものを欲するようになります。
しかし、それは本当のあなたが欲するものとは限らないのです。
自分では「わかっているのに」同じような失敗を繰り返してしまったり、自分では「やめたい」と思っているのに抜け出せないのは、あなたの潜在意識に刻み込まれたネガティブな信念・思い込みに原因がある可能性があります。
ネガティブな人生のパターンから脱却するには、自分のネガティブな信念・思い込みのために、一定のパターンを繰り返していることに気づくことが重要なのです。
自分の人生のパターンを変える方法
自分のパターンを変えるためには、まず、自分が人生でどんなパターンを繰り返しているのかを知る必要があります。そのためには、まず自分のこれまでの人生を振り返り分析してみましょう。
自分のパターンを理解する
あなたが今、幸せを感じられない要因となっているネガティブな人生のパターンはないでしょうか。
振り返るときは、そのパターンがあなたにどのような状況をもたらしたのか、結果についても検証してみましょう。仕事やプライベートでの人間関係、健康状態、仕事の状態など各分野での結果を振り返ることで、自分のネガティブなパターンをより深く掘り下げ理解することができます。
自分の信念・思い込みに気づく
自分のパターンに気づいたら、あなたのどんな信念・思い込みがそのパターンを引き起こしているのかを自分の心に問いかけてください。
冒頭で挙げた
・大事な場面では必ず失敗する
・一番の望みは決して叶わない
・良いことがあると必ず悪いことがある
・自分だけが損な役回りを引き受けてしまう
・お金を持つと愛する人と別れる
のようなネガティブな信念・思い込みはありませんか。
もし、うまく自分の信念・思い込みがカタチにならない場合は、自分のネガティブな感情に注目してみてください。
怒りや悲しみ、恥といったネガティブな感情は、あなたの中の信念・思い込みが刺激された時に生まれます。
「信念」とは、それが正しいと堅く信じ込んでいる心。
「思い込み」とは、深く信じこむこと。
それらは、ある意味、あなたが執着してしまっている考え方、合理的な推定の域を超えて、固く真実だと信じ、人格のベースを成している部分でもあります。
人はその「信念」「思い込み」が他者などによって刺激された時に、激しいネガティブな感情を持ちます。
例えば、仕事一筋で出世コースを邁進する人が、平社員ながら結婚して子どもが生まれ幸せな家庭を持つ人になんとなくネガティブな感情をいだいてしまうことがあるとします。
もしかしたらこの人には
「結婚して幸せな家庭を築くことがいちばんだ」
という「信念」「思い込み」がもともとあったのかもしれません。
そして、それができていない(できなかった)自分自身にコンプレックスを抱くだけでなく、人としての価値観を左右するようにさえ感じている可能性も考えられます。
ネガティブな感情に注目する時は、感情に流されないよう落ち着くまで待って、
「この感情は、私のどんな信念・思い込みからくるのだろうか?」
と自分自身に問いかけてみてください。
自分の信念・思い込みを検証する
自身の心に問いかけ気づくことができた信念・思い込みは、リストアップして可視化し、じっくり検証します。
リストアップできたら、その信念・思い込みが、今のあなたをしあわせにしているのか、1つ1つ自問してみましょう。
例えば、先程の
「結婚して幸せな家庭を築くことがいちばんだ」
という信念・思い込みは、あなたの親や社会観念に影響されたもので、あなた自身が望むものではないのかもしれません。
もし、あなたがそのことに気づくことができれば、あとはそれを手放すと決めて、実行するだけです。あなたはきっとそれを手放すことができるでしょう。
検証する際に注意すべきなのは、自分の信念・思い込みが引き起こしているネガティブなパターンを、他人や環境のせいにしたりしないことです。
また、自分自身を責めることもやめましょう。そんなことをしても自尊心を傷つけてしまうだけです。
大切なのは、自分のネガティブな信念・思い込みが、ネガティブな人生のパターンを繰り返していることに気づくこと。そして、その信念・思い込みがあなたを幸せにしていないことを自覚することなのです。
ネガティブな信念・思い込みは、それを持っているとあなたが自覚することで、はじめて対処できるようになるのです。
ポジティブなパターンの行動を起こす
ネガティブな信念・思い込みを手放し人生のパターンを変えるためには、これまでとはちがうポジティブな行動を起こすことが必要です。
そのためには、これまでのネガティブな信念・思い込みで気づくことができなかった「あなたが心から欲しいもの」に意識を集中することが重要になります。
これまでのあなたは、ネガティブな信念・思い込みにより「心から欲しくないもの」「経験したくないもの」を持っていました。
そのことを自覚し「心から欲しいもの」、つまり、目標を明確にし、そのためのポジティブな行動を心がけることで、はじめて新しい人生のパターンを自分のものとすることができるのです。
ネガティブなパターンを手放すためには、自分の言葉にも気をつけてください。
あなたは、心の中で自分のことを卑下したり、自分にはムリだという言葉を投げかけていたりしませんか。そうした言葉は、あなたの新しいパターンの確立を妨げてしまいます。
また、あなたの古いパターンを支持する人たち、ネガティブな人たちと距離を置き関わらないようにし、あなたの目標とする新しいポジティブな行動が習慣化されている人たちと一緒にいる時間を増やしましょう。
その人たちの口癖が自分の口癖になるぐらい一緒にいる時間を増やすことができれば、あなたの人生は新たなパターンを始めているはずです。
まとめ
人は人生の中で同じパターンを繰り返していることがあります。それは幼少期に確立したあなたの信念体系が影響を及ぼしているためです。
信念体系は、幼少期の環境や親だけではなく、学校や社会、テレビなどからの様々な情報も取り入れ、本来のあなたが求めている「心から欲しいもの」を見えなくしてしまっている可能性があります。
あなたが幸せを感じられないのは、本来の自分を見失ったまま大人になり、社会にでてしまったからかもしれません。
そんな人生を変えたいのであれば、あなたの潜在意識に刷り込まれている信念体系に気づき、ネガティブな信念・思い込みを自覚した上で、それらに囚われない自分本来の意思で求めるもの、あなたが「心から欲しいもの」に意識を集中する必要があるのです。
そうすれば、きっとあなたは新しい人生のパターンを手に入れることができるでしょう。
より良い人生にするために「自分の人生のパターン」を変える方法についての考察は以上です。
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