こんにちは。
あなたは運命を信じますか?
私の好きなBUMP OF CHICKENの『Ever lasting lie』の歌詞に次のような一節があります。
Sir Destiny、アンタ、人の命を転がして大層楽しいだろう?
笑えよ見てるんだろう?この俺がジタバタもがいてるのを
(引用:『Ever lasting lie』作詞:・作曲:藤原基央)
これは売られた恋人を取り戻すため石油を掘り当てることを夢見て砂を掘り続ける男のひとこと。「Sir Destiny(=拝見、運命様)」と語りかけるこの男にとって、運命は人をもてあそび振り回すあらがえない存在となっています。
ところで、運命とは本当にどうすることもできないものなのでしょうか。今回は「あなたの運命を変えるシンプルな方法」と題して、運命を変える方法について考えてみます。
2つの運命「Feta」と「Destiny」
まずはじめに「運命」がどういうものなのかについて確認してみます。小学館「デジタル大辞泉」には「運命」について次のように記載されています。
運命
人間の意志を超越して人に幸、不幸を与える力。また、その力によってめぐってくる幸、不幸のめぐりあわせ。運。
やはり「運命」とは人知の及ばぬ力のことをいうようです。
ところで英語では「Feta」と「Destiny」の2つの「運命」があります。日本語ではどちらも「運命」と訳されるのですが、「Feta」と「Destiny」には違いがあります。
小学館「ランダムハウス英和大辞典」では次のように説明されています。
fate
(避けがたく降りかかってくる)運,巡り合わせ,運命;宿命;悲運
事の成り行きが、不条理で、人為的にはどうにもならないことを強調
decide a person’s fate.(〈人の〉運命を決定する)
Death is our ineluctable fate.(死は我々の不可避の運命である)
destiny
運命,宿命,必然(性);運命的な一連の出来事;運命を決定する力
事の成り行きの変更不能を強調、しばしばよい運命について用いる
a man of destiny(運命を操る人)
work out one’s own destiny(自力で運命を切り開く)
どちらも「人知の及ばぬ力」という点では同じですが、「Feta」が抗いようのない運命であるのに対し、「Destiny」は操り切り開くことができるようなニュアンスがあるような気がします。
「Feta」と「Destiny」の違いについてはIBCパブリッシング『世界文学の名言』の中でよりわかりやすい説明がされています。
destiny は「ある人の決断の結果として起こる、あらかじめ定められた出来事」、fate は「ある人が決断してもしなくても生じる、あらかじめ定められた出来事」。つまり、私たちは destiny に対しては責任がありますが、fate に対してはそれをどうすることもできないのです。
(出典:IBCパブリッシング『世界文学の名言』より)
先程のBUMP OF CHICKENの『Ever lasting lie』に当てはめると
不幸な身の上で売られてしまった恋人の運命は「Fate」
恋人を取り戻すために一攫千金を夢見た男の運命は「Destiny」
男の運命は「石油を掘り当てる」ことを決断したという責任の結果なのです。もし、男が石油を掘る以外の方法を採っていたら、運命はまた違った顔をみせていたかもしれません。
人間90%は運命
パナソニックを一代で築き上げた経営の神様、松下幸之助さんは「運命」について次のようなことをおっしゃっています。
松下幸之助は「人間90%は運命」と考えていた | 松下幸之助の珠玉の言葉 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
日本人として生まれたのも、この時代に生まれたのも、わしの意志ではない。たまたま、偶然に生まれてきた。生まれた家も、環境も、いわば運命や。わしが決めたものではないわな。
電気屋の仕事をやるにしても、わしがもし大阪でない別のところにいたらどうであったか。電車を見ることもなかったから、電気の仕事をやろうと、ひらめくこともなかったやろうな。たまたま大阪の街におった。特にとりたてて力のない平凡なわしが、一応仕事だけでも成功したということを思えば、なおさらのことやな。
そういうことを考えてみると、人間は、ほとんどが運命やと、つくづく感じるな。
生まれた国や、時代、家、環境など、松下幸之助さんは自ら選択することのできない「運命(Fate)」が、成功の大きな要因の1つだったと考えていたのです。
そんな松下幸之助さんは、常々「ぼくは運のいい人間だと思いますよ」と自分は運が強いと思っており「人間は、運があるかどうかによって、人生が決まってくる」と考えていたそうです。
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一方で松下幸之助さんは「運命」について次のようにもおっしゃっています。
わしは運命が100%とは言っておらん。90%やと。実は、残りの10%が人間にとっては大切だということや。いわば、自分に与えられた人生を、自分なりに完成させるか、させないかという、大事な10%なんだということ。ほとんどは運命によって定められているけれど、肝心なところは、ひょっとしたら、人間に任せられているのではないか。
この10%をどのように決断するかが「運命(Destiny)」を切り開くためのカギなのです。
運命を変える5つの要素
あなたはこんなことを聞いたことはありませんか?
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
これはマザー・テレサさんの言葉で、元はインドの古いことわざをアレンジしたものだそうです。似たような格言は他にも世界各地でたくさん残されておりその起源には諸説あるようです。
この言葉、次のように言い換えることができます。
思考を変えれば、言葉が変わる。
言葉が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、性格が変わる。
性格が変われば、運命が変わる。
つまり運命を変えるには次のような行程があり、そこに至るための「思考」「言葉」「行動」「習慣」「性格」の5つの要素が「運命」に大きな影響を及ぼすのです。
とはいえ「じゃあ、まずは「思考」を変えれば、いずれは「運命」だって変えられるはずと考えても、人によっては「思考」を変えることは、実はっても難しいものです。とくに「自己肯定感」の低い人には高いハードルだったりします。そして「運命」を変えることをあきらめてしまうこともあります。
しかし、この「運命」へ至る行程、一見「思考」からスタートするように見えますが、実はそうではありません。
例えば「思考」は人によりさまざまですが、それは生まれた国や、時代、家、環境など、自ら選択することのできない「運命(Fate)」が大きく影響しています。また「性格」が「習慣」に、「習慣」が「行動」に影響を及ぼすこともあります。
つまり「運命」を変える行程は「直線」ではなく「円環」で連なっているのです。
そのため「運命(Destiny)」を変えるスタートは「思考」「言葉」「行動」「習慣」「性格」のどこからでも構わないのです。
なので、もしあなたが「運命」を変えたいのであれば、あなたが一番変えやすい(気をつけやすい)と思えるところからスタートしてみてはいかがでしょう。
まず「行動」してみるでも、生活「習慣」を見直すでも、「言葉」づかいを改めるでも、あなたが取り組みやすい方法からチャレンジしても、いずれは「運命(Destiny)」にたどり着くことができます。
そして、この「思考」「言葉」「行動」「習慣」「性格」を変える決断こそが「運命(Destiny)」に対するあなたの責任なのです。
言葉はいつか運命になる
「思考」「言葉」「行動」「習慣」「性格」はどこから変えても構いません。そんな中で私がおすすめするのは「言葉」です。「言葉」を変えることが、運命を変える最もシンプルな方法だと思います。
「でも、言葉を変えるって、いったいどうすればいいの?」
という方もいるかもしれません。そんなあなたにおすすめなのは「天国言葉」です。「天国言葉」とは 実業家・斎藤一人さんの提唱する「本人もまわりも幸せにする言葉」で8つあります。
愛してます
ついてる
うれしい
楽しい
感謝してます
しあわせ
ありがとう
ゆるします
どうです。どれもポジティブで気持ちの良い、ワクワクするような言葉ばかりですよね。でも、どうしてこれらの「天国言葉」をいうことが良い効果を与えるのでしょう?それは私たちの脳の仕組みが関係しているのです。
私たちの脳には「ミラーニューロン」と呼ばれる原語活動を行っているとされる神経細胞があります。「ミラーニューロン」は別名「共感細胞」「モノマネ細胞」とも呼ばれ、その名の通り「自分の行動と他人の行動を結びつけて理解する働き」をしているそうです。
そしてこの「ミラーニューロン」は、私たちの言葉に対しても同じように作用します。
例えば、あなたが「ついてる」といえば、脳は「ついてる」と理解し、「しあわせ」といえば「しあわせ」だと理解するのです。さらに、こうした”うれしい言葉”をかけられると脳内に「ドーパミン」が分泌されるのです。
「ドーパミン」はやる気を生み出す「アドレナリン」の前駆体(アドレナリンが生成する前の段階の物質)。つまり「天国言葉」を日常的に積極的に口にするだけで、自分もそして周りの人たちも幸せにすることができるのです。
「言葉」が変わって幸せな気持ちに満たされるようになれば、それは次第にあなたの「思考」も変えていきます。そして「思考」のすぐ隣には、ほら「運命」がありますよね。
そう。「言葉はいつか運命になる」のです。
まとめ
今回は「あなたの運命を変えるシンプルな方法」と題して、運命を変える方法について考えてみました。
生まれた国や、時代、家、環境など、自ら選択することのできない「運命(Fate)」はたしかに存在します。
一方、「思考」「言葉」「行動」「習慣」「性格」を変えることで、自ら切り開くことができる「運命(Destiny)」もあります。そして「運命(Destiny)」を変えるために「思考」「言葉」「行動」「習慣」「性格」を変える決断をすることは、「運命(Destiny)」に対するあなたの責任なのです。
そんな中で、私がおすすめしたいのは「言葉」を変えること。言葉に力が宿ること、「言霊」については古来より伝承のように語られてきましたが、現代の科学ではその力が証明されつつあるのです。それに「言葉」を変えるだけなら、お金もかからないのも良いですよね。
以上
「あなたの運命を変えるシンプルな方法」についての考察でした。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
コメント
こんばんは。
響きました。ありがとうございます。
こちらのブログサイトは“思考は現実化する”のタイトルからして素晴らしいと思いいつも拝見させていただいております。
なるほど、運命にはFateとDestinyがありましたか。
とてもわかりやすい解説で、これならば引き寄せの法則が上手くいかないとか、信じない人でも、運命を変えられて幸せを引き寄せられるのではないでしょうか。あの運命の円に驚かされました。
ああやってぐるぐる運命は回っているのだと。そして幸運の運命の流れにそって回れるかどうか?それはその人の行動次第、言葉次第、思考次第、性格次第、習慣次第、どれか一つを変えてやれば運命は幸運へつながる。そしてそれを続けるといい事ばっかり起こる。反対の人は不運ばっかり起こる。納得しました。
私はひとりさんの100回聞きを続けていますが、以来生きてて不満などなくなりました。ありがとうございます。感謝します。これだけです。
そして夜毎日寝る時にみきっぺがナポレオン・ヒルの思考は現実化するの本を音読してから眠りにつきます。
多分今時間彼女はPCの前で居眠りしていると思います。そろそろ電話をかけて起こそうと思います。ありがとうございました。
drake (id:kemoxxxxx)さん、コメントありがとうございます。いろいろ調べながら書いているうちに風呂敷が広がっていってしまいましたが、なんだかきれいにまとまったなあ、と我ながら思ってはいたのですが、そんなにおほめ頂けるとなんだか照れてしまいます。そして、あとは、私自身がもう少しちゃんと実践できるようにしたいと思います。どうもありがとうございます。